お知らせ

新型コロナ感染症にかかった人への会社としての配慮について

2022年1月4日

Q.
新型コロナ感染に関連した職場の影響の中で最も厄介なものは、本人やその周囲の人々の心の中にある「不安」です。不安は職場の判断や行動に大きく影響します。可能な範囲で不安を減らす職場の取組みについて教えて下さい。

A.
社員が新型コロナに感染した場合、一番に考えることは「社内での感染を広げないために何をしたらよいか」という事です。感染者が発生したケースを想定した対応マニュアルを作成している会社も多いことでしょう。
例えば、感染者への対応をどうするか、職場で濃厚接触者や濃厚接触者の疑いのある社員が生じたらどうするか、社員の家族が感染者や濃厚接触者になったときはどうするか等検討されていることと思います。

感染者が生じた場合、管轄の保健所で職場調査が必要と判断した場合、個別に職場へ連絡があります。保健所が職場環境の確認や濃厚接触者の特定、接触者検査の範囲を判断しますので、職場が最初に行うことは、保健所からの連絡により、接触者の有無や職員の健康状態の確認、関係資料の準備等を進めることです。その上で、濃厚接触者以外の社員への対応、オフィスの清掃・消毒等を行なってください。

次に、感染した社員や現場管理職や同僚への「ケア」です。
感染者は、自身の健康不安・療養中の生活不安・業務への不安・感染源になる不安があり、同僚たちは自身の健康への不安・誰が感染しているかの不安・クラスター化や業務への不安等が考えられます。

そのため会社に求められる配慮として、本人に対しては、職場復帰まで休職期間が長くなった場合、不安を抱えていることもありますので、産業医面談等を行いその結果を加味することも必要です。本人には、自身の不安に現場管理職がしっかり支援することを伝え、業務を通じて徐々に自信を取り戻してもらうことが必要です。
また、職場全体では、下記の2つを心がけて下さい。
①不必要な社内の不安を取り除くために会社の対応を「見える化」しておくこと。
②職場内感染を防ぐ方策を示すこと。
療養を終えた方は既に感染性がなく周囲に感染を広げることはないので、管理職は合理的な復帰判断であることを示し、職場メンバーの不安を除きコロナハラスメントが起きないよう取り組むようお願いします。

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