「労働やまがた10月号」今月のひと

社会福祉法人 山形県社会福祉事業団
障害福祉サービス事業所(多機能型事業所)
山形県ワークショップ明星園
ワークショップ明星園共同生活事業所
園長(兼)所長 色摩 幸子(しかま さちこ)さん

保育士を目指し、現在の羽陽学園短期大学へ入学。
卒業後は県内の児童施設に1年勤め、その翌年から、社会福祉事業団に勤務。
現在、山形県ワークショップ明星園園長を務める傍ら、NPO法人日本健康運動指導士会山形支部理事、NPO法人健康応援・わくわく元気ネット理事も兼任。利用者一人一人とのコミュニケーションを大切にしながら、仲間とのふれあいのできる活動を支援されています。

◆平成 7年9月1日 身体障害者通所授産施設「ワークショップ明星園」の受託経営
◆平成23年4月1日 障害福祉サービス事業所「ワークショップ明星園」へ
  生活介護事業、就労継続支援B型の2つの事業を有する多機能型事業所。
  現在登録している方は60名近くおり、毎日利用されている方は平均35名。
  常勤の看護師、理学療法士による医療連携型の施設として個別支援の充実を図っています。

◆ワークショップ明星園で働くみなさん
 生活支援員/看護師/理学療法士/事務職員/管理栄養士/調理員(障がい者の方も含む)/管理員
 看護師と理学療法士が常時勤務し、重度の方もサポート出来るようにしています。

◆色摩さんのお仕事について◆

福祉施設の園長としてお仕事をされる上で大切にされていることはどのようなことですか?

  人間関係を円滑にすることです。人間関係が滞ると仕事も滞りますから。多機能型ということでいろいろな職種の方がいらっしゃるので、職種間の連携で間に立たなきゃいけなかったり。
 経営という立場では事務長に相談・確認しながらですが、新しい事業はどうしていくかとか、今の状況で良いのかなど常に運営と経営のバランスを考え、その上で、一番は『利用者さんの健康を守っていきましょう』ということを心がけています。私達施設職員が元気が無いと、それがそのまま利用者さんに移っていくというか。だから『挨拶しましょう』と『笑顔で』ということは常に言っています。笑顔で元気な会話を心がけていると利用者さんも笑ってくれますしね。

今後新たに取り組みたいことはありますか?

 フレックスタイム制のような感じでも良いのかなと思う時はたくさんありますね。共同生活事業所も夜間の支援が結構多いんです。例えば、朝8時に出勤するのではなく、夜間の支援に合わせた出勤時間にするとか、もう少し自由な発想で仕事をプランニング出来れば良いんじゃないかなと思うことがあります。
 利用者さんの記録は絶対持ち出し禁止ですが、自宅で出来るような仕事があれば、テレワークにもぜひ取り組んでいけたらなと思います。『家でするから』といって3時に帰るシステムがあっても良いと思うし、そうすれば子供を見ながらでも仕事出来ますよね。
 あと、立ちながらの会議も良いなと思います。だらだらと話さず短時間で出来るし、座りっぱなしだと疲れますから。

◆福祉職の魅力について◆

 やっぱりどうしても、福祉っていうと報道されるのは介護ですよね。でもそうではなくて、福祉って子供から老人までという幅広い分野でもありますし、1つずつ見ていったら凄く奥が深いんです。1人の人がいてそこが点だとしたら、その人を支援するためにいろいろな分野で手をつないで線になり、最後には面にならないと、その人の支援って出来ないと思うんです。
 福祉の仕事というのは、最後にその人が幸せになるためにいろいろな人が手を尽くすということです。長年見てくると、福祉施設だから福祉の分野の専門職がいればいいんだろうということではないと思います。1つの社会として考えたら、いろいろな職種の人が関わります。経済を勉強してきた人、デザインを勉強してきた人、そういう人達がいろいろな形で働いて一緒になってその人を支援すると、面白味が出てくるのではないかなと思うんです。主婦の方はいろいろな知識を持っていて、料理の上手さだったり、地域を知っていたり、そういうところで主婦目線で関わると利用者さんが安心することもあるので、福祉の分野って広いなとつくづく思います。
 そして、利用者さんの笑顔が一番です。だからこそ利用者さんの笑顔を引き出すために、私達が笑顔で元気で仕事していかないと駄目なんだろうなと思います。若い職員達の笑顔に私が救われることもありますしね。

今後の目標を教えてください。

  若い人達が福祉職離れしないように、福祉職はやりがいのある仕事だということをもう少しPRしてあげたいなという気持ちはあります。確かにおむつ交換だったりそういうのは大変だとは思うんですけど、でも私達は同じ人間。いつ、どうなるかもわからないですし、いつ交通事故にあって障がい者になってここを利用することになるかもわからない。そういったことを考えると明日は我が身だなと思う時もあります。年々平均寿命が長くなり、健康寿命との差が男性は約9年、女性は約13年で、その期間が寝たきりや認知症になって生活している時間と言われています。そういうことをもっと地域に呼び掛けて、健常者も障がいのある方も、心づくり・身体づくりをもっとやってあげたいなという気持ちです。
 あとは、職員間のコミュニケーションですね。私がアイディアを出すのではなくて、若い人達からいろいろなアイディアを出してもらって、それを実現させてあげたいなと思います。

就職先について検討されている方、福祉職を目指している方へメッセージをお願いします。

  福祉職離れが進んで、3K(キツイ、キタナイ、キケン)職場というイメージがあると思います。でも、利用者さん一人一人と向き合って、目標を持って接していただけると、これほどやりがいのある仕事はないのではないかと思います。AKB(明るく、活気ある、ビューティフルな)職場を作れればと思います。自分の言葉が相手に影響してしまうという難しさもあるんですけど、でも、その人の人生のサポートが出来るといった意味では、自分自身も凄くやりがいを感じています。ぜひ目標を持った仕事をしていただければと思います。
 あとは、仕事とプライベートを切り替えるスイッチをきちんと持って欲しいなと思います。仕事を引きずって家に帰ってしまうと、どうしても仕事が頭から離れなかったり、夢にまで出てくることありませんか?切り替えてリセットして仕事をすると、また違った視点で仕事が出来るかなと思うので、切り替えスイッチは持って欲しいなと思いますね。

 
2017年10月1日